メデジン市のケーブルカー

6月、JIM-NETの真紀さんから「対コロンビア戦 特別企画 W杯に熱狂しながら難民問題を知る方法」のイベントあるから、おいでやー と言われ、会場の広尾まで自転車で行ってきました。

2018年ワールドカップ。日本が初戦で当たるのはコロンビアです。あまり普段コロンビアのことを知る機会はありません。実は2016年にノーベル平和賞を受賞したのはコロンビアのサントス大統領です。シリア難民などを大量に受け入れたドイツのメルケル首相が受賞するか、50年にわたる内戦で国内避難民が世界一番であるコロンビアの内戦に終止符をうとうとしているサントス大統領が候補にあがりコロンビアの大統領が平和賞を受賞しました。

真紀さんは、コロンビアは世界で最も国内避難民が多い国です、と説明。W杯対戦国を知れば、もっとサッカー観戦が面白くなるかも。という趣旨のでイベントが開催されました。JIM-NETは何時も面白い切り口にイベントをしています。

 

            【サッカーについて語る屋良さん(左)と、JIM-NETの真希さん】

その後、コロンビアのサンタフェでプレイし、シリアでコーチを務めたこともある、屋良充紀さんがこれまでの経験を語られました。

得に印象的だったのが、コロンビア政府がとった治安対策。1991年のメデジン市は、10万人に約380人が殺される世界最悪レベルの殺人率が高い都市でした。しかし2015年の殺人率はなんと10万人に18人までと激減します。このような変化をもたらした理由の一つとしてユニークな都市計画があげられます。2004年にメデジン市長に就任した元数学教授のセルジオ・ファハルド氏は、治安を改善するために警察を強化するのではなく、貧困層への教育やインフラの整備を充実させました。特に有名なのがケーブルカーが採用されたことです。メデジン市は山に囲まれており、中心部は盆地ですが貧困地域は山側の斜面にあり両者を電車でつなぐことは不可能です。そこで政府はケーブルカーを交通網として採用しました。

           【以下写真 地球の歩き方から https://news.arukikata.co.jp/】

 

 

これで貧困地域の人は都市から隔絶されることなく都市の中心部にアクセスできるようになったのです。このような方法は貧困地域の人が疎外されていないと感じさせる連帯感を重視した結果といえます。会場では実際にメデジン市に行った方が、上から人に見られてると思うと悪いことが出来ないという心理も働いていると説明しました。

 

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