逆境の時こそ 〜「起業学」より

コンサルタント会社に就職するも同月に退社し、様々な事業に挑戦。1988年に株式会社「就職予備校」(現在のアントレプレナーセンター)を設立。人材の育成、組織活性化や新規事業立ち上げ、地域活性化支援の専門家として知られる福島正伸さんに「起業学」という本があります。「事業はシンプルに考えよう」とユルイ副題とは裏腹に、最初からガツンとやられます。

起業したての頃、「どうやって儲けるか」しか頭になかった自分を、この本が正しい方向へ導いてくれたのでした。素敵なフレーズを「起業学」から。

 

起業家と生業家の違い

両者の違いは、価格と感動を提供する夢を持っていれば起業家、自分の生活を維持することだけが目的なら生業家。起業家は、夢に向けて自分よりも力のある人を動かし、世の中にある経営資源を集めて不可能を可能にします。一方、生業家は自分だけの力で収入を確保するから、生き抜くだけで精一杯です。ただ生きること以上の価値を見出し、人間らしく行きていくことこそが、本当の意味で行きていくことではないでしょうか。【福島正伸「起業学」より】

 

 

福島さんは、あらゆる逆境を想定して、そのときになんと言うか事前に決めているそうです。自分の会社が万が一、倒産しそうな時に社員に言うセリフもあらかじめ決めているそうです。笑

 

「社長、ついに資金がつきました」と仮に社員に言われたとしたら、こう答えるそうです。

「ようやくわたしの出番がきたようだ。みんなはいつも通り仕事に戻ってくれ。ここはわたしがなんとかする。ただし、ひとつだけ注意してくれ。そんなわたしの姿をみて、惚・れ・る・な・よ!」【ひすいこうたろう 「なぜジョブスは、黒いタートルネックしか着なかったののか?」より】

 

人間、逆境の時にこそ、その人間の本性があらわれるものです。順風の時には誰だってカッコいいことを言えますよね。逆境の時にこそ、自分を客観視し、こんなカッコいい言葉を言える人間になりたいものです。