モスルに本を贈ろう! 〜中東イラク・復興のモスルと 本でつながるお話会〜

昨日10月21日(日)、武道館の隣にある科学技術館にてチャリティ・イベント、モスルに本を贈ろう! 〜中東イラク・復興のモスルと 本でつながるお話会〜が開催されました。

NHKの「おはよう日本」、「BS国際報道」で、IS撤退後のイラク・モスルで破壊された図書館を再建する一人のイラク人の若者の活動が話題を呼びました。その報道を作成したNHK報道局ディレクター飯野さんが、モスル中央図書館の再建を目指すイラク人青年オマルさんに心を動かされ、実際に会いに行き、そこで感じたことやイラク・モスルの現状についてお話をされました。飯野さんはアラブに縁を得て、変わることなくアラブに思いを寄せ、長年にわたりアラブ人の心に寄り添い、日々のお仕事の中で、アラブと日本をつなぐ発信をされています。

 

 

オマルさん自身は「モスル・アイ」というツイッターを通じ、ISに占領されたモスルの様子や図書館の再建を匿名で呼びかけていました。そんな彼が実名を公表したのが昨年2017年の12月。飯野さんはタイミングよく今年1月にオマルさんにアラビア語でコンタクトをとったそうです。今回、報道されることで、オマルさん自身に身の危険がおよばないか本当に悩んだといいます。しかし、モスルの現実を知ってほしいと、彼は身の危険を覚悟で報道を許可したそうです。残念ながら日本では「アラブ=暴力的、テロ」などのイメージがありますが、そんな危険を顧みずに信念を貫く彼を、飯野さんは「アラブの人らしい」といいます。(わたしもシリア人女性から同じ様な言葉を聞いたことがあり、同感です)

 

 

そんな熱い飯野さんに、後半聞き手として、様々な質問をさせて頂きました。当日、参加者の皆さんが、モスルの図書館に贈る本を持って集まってくれたので、飯野さんはどんな本を贈りたいですかと訪ねたところ、「今はただただ、きれいな本を手にとって見て欲しい」と、子どもたちが悲惨が現状を見たり体験したことを気遣う優しい姿に心をうたれました。

 

 

当日会場では、中近東・オリエントをテーマにしたワインの輸入業をされてる田村公祐さんが、御自身で撮影された、めっちゃ素敵なイラクの貴重な写真の展示もありました。