イラク支援チャリティーコンサート

アラブ音楽で「楽器の女王」と言われるウードと素敵な歌でアラビア音楽を楽しむチャリティーコンサートが11月18日、新宿のマエストローラ音楽院で開催されました。ウード奏者の常味裕司さんは民族音楽センター在籍中、アラブ音楽に出会い、スーダン、チュニジアでウードを学んだ後、チュニジア、カイロ、ベイルート、クエート、オマーン、カタール、モロッコなど世界各地で精力的に演奏を行い、音楽を通した文化・国際交流も盛んに行っています。

 

常味裕司(ウード)さんと松本泰子(ボーカル)さんの素晴らしい演奏

 

常見さんの演奏は素晴らしく、自分が中東にいるような気分になります。そして前回も思ったのですが、常見さんは演奏もそうですがトークが素晴らしい!ホワイトボードで西洋音楽の音階と中等音楽の音階を説明してくれました。中東のド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ドは西洋のそれとは違います。この音階をマカーム(中東音階)といい、微分音(1/4音階)も含まれるため、通常の鍵盤などでは表現することができません。この音階を使って「カエルの合唱」を演奏してくれました。すると、マカーム自体が暗い印象なので、とても暗い感じの曲になりました。常見さんは、「この音階を『歓の音階』といいます。暗い印象なのになぜ『歓』なんでしょう。私が思うに人生は楽しこと、嬉しいことだけが歓ではないと思うんです。辛いときにも、苦しいときにも歓びは内在してると思うんです」と説明してくれました。

 

常見さんに笛、ウードをお借りし音を出すことに挑戦!

また、縦笛でもなく、横笛でもない、中東の「斜め笛」を手に、「これは頭で考えては音は出ません。以前、会場に向かって音を出せる人いますか?と言ったとこと、プロのフルート奏者の人が名乗り出ましたが吹けませんでした。子どもように純粋な気持ちだと音が出せます。大人は知識が邪魔して音が出ないのです。純心度を図るいい楽器かもしれません」と説明しました。私は高校生の時に吹奏楽部でした。自信満々、コンサートの後、常見さんに笛をお借りし、音を出そうとしましたが、全く音が出ませんでした。。。まだまだ純心度が足らないことに気づかされました。