土地は誰のもの? 

2017年の難民認定申請数や認定状況。申請数は前年比8,727人増の1万9,628人で、7年連続で過去最多を更新しました。そのうち難民認定されたのは20人(前年比8人減)、難民と認定されなかったものの人道的な配慮で在留が認められた申請者は45人です。(下記は2016年の認定数)

 

出典 難民支援協会より https://www.refugee.or.jp

 

ニュースでは「難民ではない人の難民申請数が増えている」ことが問題だというような取り上げ方になっていますが、問題はきっと人権国家(笑)であるはずの日本に難民をちゃんと認定できる「制度」が整っていないこと自体が大きな課題ではと思います。そしてさらに重要なのは、社会に難民を受け入れるべき、受け入れないべきという議論をするニュースがあまり出てこないこと。ニュージーランドでは、第二次世界大戦以来、33,000人の難民を再定住させており、慣習的に年間750人の難民枠が割り当てられています。そして2015年には、シリアからの難民の数を増やすために割当量が一時的に引き上げられました。(NZ stuff  から) 難民政策のことがよくニュースにもなります。

 

首相は、ウェリントンで開かれた閣議後の記者会見で、難民の定員を引き上げることを主張した。

 

ニュージーランドの友人は難民問題について面白い発言を。「私たちは、マオリのおかげでこの島に住ませてもらてる。だれか困った人がいれば助け合うのが当たり前やん。」(1769年にイギリスのクックが来航しヨーロッパ人の移住が始まりました。もともとNZには900年前タヒチなどから移り住んだ先住民マオリ人が住んでいました。1840年、イギリスはマオリとの間でワイタンギ条約を結び、イギリス領に組み入れ英語式New Zealandと呼ぶようになりました。マオリに対しては1864年に選挙権を与えています。また1893年には世界最初の女性参政権を実現したことでも有名です。)

「この土地、この地球に住まわせてもらってる」という違う視点が、新たな道を開いてくれるかもしれません。