確定申告無料相談会 in 神津島

令和3年分確定申告島嶼地区無料出張相談会に相談員として参加させて頂きました。今回お伺いしたのは東京都の本州島側地域の南方海約180キロメートルに位置する神津島です。別名「ダイヤモンドアイランド!」。 その名の通り、美しい山肌、透明感のある海、自然の中で創り出された芸術的なアートみたいな島でした。美しい海岸線の長浜海水浴場はまさに大自然の芸術品です。島の海は、透明度日本一に選ばれたこともあるほど。また、神津島は、遥か昔、伊豆諸島を創造するために7人の神々が集まったという伝説の島でもあります。島の中央にある天上山は「水配り神話」という神話の舞台にもなった山。砂漠や岩地、神秘的な池などの見どころがたくさんあります。

島に到着すると “島の救急車” で役場の人が迎えにきてくれました。「島の常識は都内の非常識」。なんと島では119番でつながるのは消防署でなく役場だそうです!「このワンボックス・カーが 救急車 にもなるんですよ〜」 と笑いながら “島の救急車” で確定申告会場へ送ってくれました。

今回の行程は令和4年2月9日(水)から11日(金)の二泊三日です。相談会会場となったのは、長浜海水浴所の近くに位置する役場の隣、「生きがい健康センター」です。役場の方が連日、 “島の救急車”で相談会場まで送ってくださりました。さて神津島といえばキンメダイ漁。キンメダイは金色に光る大きな目と鮮やかな赤い魚体が特徴です。近年、高級魚として全国的に注目されるようになり、島の漁業もキンメダイ中心になっているそうです。

「キンメダイって美味しいですよね〜 流石、鯛の仲間ですね!」

「ははは、兄ちゃん、キンメダイはなぁ、深海魚で鯛の仲間とはちゃうんやで〜 プププ」

と。漁師歴数十年という納税者の猟師さんが笑いながら教えて下さいました。

「鮮度が大切やねん。釣り上げたらすぐ針を外して、氷で締める。釣ったばかりのときはキンメは白いんだけど、市場に持っていく頃には真っ赤になるやで。真っ赤なキンメは、鮮度のいい証拠」なんだそうです。

集まった多くの島民の方々の相談をお受けし、その内容は事業所得についてや不動産、譲渡についてなど様々でした。その一方で、島は漁業や農業も主要産業であることから、港区内ではほとんど見かけることのない内容もあり、慣れない対応にも何とか業務を終えることができました。

宿泊先は島唯一のホテルでした。ネットの案内では「全室オーシャン・ビュー の島唯一のホテル! 特に海に沈む夕日は絶景です。 心地のよい海風を感じながら日常の喧騒を忘れ、贅沢な時間をお過ごしください!!」とワクワク感が120%! しかし天候は連日雨「レイン・オーシャン、ふ〜 (涙)」。 広報部長に言われずとも、自ら進んで原稿を書くなど支部活動にも積極的と、日頃の行いはパーフェクトにも関わらず、海と空の境界がわからない雨景色だったことだけが残念でした。

「天気がよければ、この“島の救急車”で島を案内するんだけどねェ〜 」と、最終日、飛行場で役場の方と別れました。島の観光は出来ませんでしたが、キンメダイの勘違も直すこともでき、出張相談会はあっという間に終わり大変有意義なものとなりました。そして毎年一番嬉しいことは、都内でも島でも申告会場では必ずおばちゃんが「ありがとう、助かったわ〜 がんばってね」といって労いの優しい言葉を下さることです。